シンクビジョン株式会社は2016年10月、システム開発会社としてスタートしました。主に製造業の分野においてお客様の工場の生産性向上に貢献できる企業を目指し、生産工程支援システム「cycleon(サイクロン)」の開発・販売・サポートや工場向けの基幹系システム、業務系システムの特注システム開発を手掛けています。

近年ITの急速な発展に伴い、様々なシーンでコンピューターが活躍するようになりました。製造業の現場においてもCADCAMや管理系システムは必須の道具になり、製造現場の効率化は急速に進んでいます。製造技術が急速に進歩する一方、金型や試作といった多品種小ロット生産工場は、計画変更や設計変更などが頻繁に発生し現場は常に混乱しています。親会社の属する金型業界は従業員20名以下の小規模工場の比率が約9割を占め、多くの工場が日々めまぐるしく変わるスケジュールに翻弄されているのが現状です。

大手の量産メーカーは事業の海外展開を着々と進め、人件費の安い国での製造や消費地に近い国での製造を年々拡大しています。国内製造業の空洞化が叫ばれて久しいですが、全ての製造業が国外に出て行く訳ではなく、R&D拠点(研究開発)として、また難易度の高い生産技術を担う最先端工場として日本の製造業の役割はますます重要になっていると言えます。このような背景の中で顧客の品質、コスト、納期の要求に応え、かつ海外企業とも戦っていくためには、製造技術の高度化や効率化と同時に管理技術の高度化も欠かせません。

私たちは親会社の長年にわたる金型製造や工場運営の経験を最大限に生かし、現場の実情に合ったシステム開発を心がけています。特に多品種小ロット生産の工場では型にはまった管理手法よりも、現場の声を丁寧に拾い上げシステムに反映することが重要だと考えます。現在市販されているソフトはその業界で必要と思われるあらゆる機能が搭載されています。しかし、実際にソフトを使ってみると、使わない(使えない)機能が多く操作が複雑なため高価なシステムを導入しても結局使われなくなるケースが多いように感じます。結果的に業務が煩雑になってしまったというケースも少なくないようです。また、既製品ですので、自社に合わない部分は我慢して使うしかありません。

私は、システム(ソフト)の使命は「いかに使いやすく、楽に業務をこなすか」だと考えています。システム開発やパッケージソフト導入時の問題点は、どれだけ多機能なのか、どれだけ高度なプログラムなのかに囚われてしまうことだと思います。シンクビジョンの掲げる理想のシステム(ソフト)は、人が得意な分野は人に任せ、コンピューターが得意な分野はコンピューターに任せるという考えに基づいた人の能力を補完するシステムです。多品種小ロットの生産現場はまさにこの考え方が理想だと私たちは考え、お客様に提案を続けてまいります。生産工程支援システム「cycleon(サイクロン)」は、システム開発者が頭をひねって作り上げたソフトというよりは、現場ととことん向き合って要望を形にしたソフトといえます。

シンクビジョン(Syncvision)のシンクはシンクロナイズのシンク、ヴィジョンは先見性、(未来を)見通す力という意味を持っています。私たちは、製造の現場とシステム開発者の技術を上手くシンクロさせて、製造業と工場の未来を見据えながらシステム開発を行いお客様の生産性向上に貢献していきたいと考えています。

シンクビジョン株式会社
代表取締役 本田 大介